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しゃがめない子

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寒くなってくると、しっかりとウォーミングアップをしていても、怪我をする子が増えます。
私のチームでも、通常のトレーニングメニューの一対一での競り合いの際にバランスを崩し転倒して怪我をする子がいました。
以前に書いた、運動経験値の低い子や、体の柔軟性に乏しい子は、転倒する際にうまく受け身が取れず、また受け身をとる術をしらずに足をひねるケースが多く、何か妙案はないかな?と考えていたところ、知り合いのスポーツ整体の先生に出張してもらい、1時間ほどのストレッチ講座を行うことができました。

重要なのは足首の稼働角度

サッカーIQはすごく高く、人の話も真剣に聞いて、キャプテンシーのある子ですが、怪我がすごく多い子でした。
インサイドキックでボールが狙ったところに蹴れない。蹴り終わった時に後傾になる(踵体重)。左右に降られるとついていけず、お尻から転ぶ。
この子に、太ももを胸にぴったりつけた状態でしゃがませたところ、驚くことに、この動作が出来ませんでした。しゃがんでいられず、お尻からコロンとひっくり返ってしまいます。
先生曰く、大人ならできるこの動作が出来ない子供は、テーブルでの食事、洋式トイレの普及で生活環境が欧米化していることも一因として考えられる。
何より、日本人として生まれ、サッカーをする上で足首の可動域が小さい子は、致命的に技術の習得が遅くなると。
足首の可動域が狭い子は、どうしてもバランスを保つために踵体重でバランスを取ります。
踵体重でバランスを取ると、それがふくらはぎ、ハムストリング、股関節へと連動し、股関節を十分に使えないため、インサイドキックの正確性に影響するのです。

片足で立って、浮かせた足先が上を向かない子

これは、予備軍だと思ってください。そのままにすると、怪我をしやすく、技術を簡単に習得できる時期に、簡単に習得できずに苦しいサッカー生活になってしまいます。
ただし、この症状は、毎日のストレッチで大人でも1〜2ヶ月で改善されます。オリンピックで話題になったカーリングのストーンを投げる姿勢で、膝と胸を腕で囲い込むように、体重をかけて足首をぐいぐい曲げていくことを続けると、可動域は広がっていくとのことでした。

欧米の選手は出来ないのが普通

欧米の選手は、この姿勢が出来ないのが普通らしいです。
なのに、なぜサッカーができるのか?
根本的にアジア人とは、体の作りが違い、お尻もキュッと上がっていますので、違う部分でバランスを保ちプレーするそうです。

保護者の方にも参加頂き、非常に有意義な一時間でした。
体のメカニズムや、この年代でやるべきことを教わり、私も目から鱗な一時間。
様々な角度からの指摘を入れることは、とても大切だなと実感しました。